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登龍門#01 ~新天地で輝く卒業生に聞く!(令和4年度卒業生 橋本知実さん)

 令和6年、新年明けましておめでとうございます。
 さて、今年から新シリーズ「登龍門」が始まります!岩泉高校から、さまざまな進路を実現して巣立った卒業生に、インタビュー形式で近況を報告してもらう企画です。トップを飾るのは、昨年度生徒会長を務め、四年制大学に進学した橋本知実さんです。

進学した「都留文科大学」って、どんな大学?

 Think Globally, Act Locallyを掲げていることもあって、まさにローカルもグローバルも兼ね備えた大学だと思います!地域と連携した「子まつり」という祭りを開催したり、学生がゲストハウスを運営したり、放課後の子供たちの居場所作りをする活動もあります。また、留学プログラムも充実しています。1年生から多くの学生が留学しています。国際教育学科は、ほぼ全員が長期の留学に行くらしい・・。入学後にほかの学科も結構いいな、ってなっています。そして、文大といえば教員というイメージが強く、まさにその通りで、教員の養成に力が入っています。毎年多くの学生が教員になっています。

山梨県都留市(名峰・富士山のお膝元)にある都留文科大学

印象深い大学での授業は?

 地域社会学科なので経済学や倫理学、哲学など主に社会(地歴公民)科目を学んでいます。その中でも特に小林信也先生の日本史学が面白かったです。日本は明治維新を境に大きく変わった、って習いましたよね?近世・近代断絶論を信じて疑わなかったですよね?でも、実は近世と近代はつながっていて、境になるのは2000年前後だという近世・近代連続論を学びました。なぜそこが転換点なのかを書いていたら長くなるので書きませんが、新しい考え方を学べて本当に面白かったです。まだ1年なので履修できる科目が限られていますが、2年になって学びたい科目を取れるようになるのが楽しみです。

大学での授業風景

岩泉高校3年間で学んだ経験が、今、これに生かされている!ということは?

 高校で学んだ英語や社会(地歴公民)などは大学の授業にめちゃくちゃ繋がっています。知っているのが前提だったり、高校の時に学んでいたおかげで大学の授業が分かりやすくなったりするので、授業をしっかり受けていてよかったです。数学とかは使わないのでマジで忘れました。
 あとは、学んだ経験とは少し違いますが、高校時代皆勤賞だったのは大きいです。大学生になって、高校時代とは比べ物にならないくらい堕落しました。10時50分から始まる2限すらきついです。自己責任ですが、いくらでも休めるので周りの人が簡単に休むなか、なんとか行かなきゃ、と思ってほとんど休まず行けています。当たり前のことですが・・。高校生ってすごいですね。

将来の目標は?

 海外に行きたい!いつになるかわかりませんが海外で暮らしてみたいです。ずっと漠然と、なんとなく公務員になろうかな、と考えていました。ですがカンボジアに行って、新しい経験をしたり、人生をささげて国際支援をしている人を目の当たりにしたりして、やりたいことをやらない人生はもったいない!って思いました。やっぱ海外は憧れます。まずは英語を話せるようになりたいですね。

大学生活、これが充実している!ということは?
(サークル・ボランティア・一人暮らしなど)

 なんといってもサークルですね。私はカンボジア支援サークルPlentyに所属しています。このサークルでは、カンボジアの教育支援について取り組んでおり、今は来年の夏の渡航で実施するプロジェクトを考えています。NPO団体と協力し、出資者もいる本格的な学生団体で驚きました。私もこのサークルを通じて、この夏、2週間カンボジアに行ってきました。実際に自分の目で見ることは本当に重要です。また、先輩問わずサークルのメンバーととても仲良くなり、よくご飯に行ったり、遊んだりしていて、大学生活を楽しく過ごせているのは、このサークルのおかげです。

カンボジアの子どもたちと楽しく授業
カンボジアの小学生らと
サークル仲間と
サークルの仲間たちとのキャンプ

高校時代、○○しておけばよかった!ということは?

 もっと英語を勉強しておけばよかったです。TED TALKSを聞いて英語で要約する授業がありますが、マジで聞き取れないです。高校時代も英語を聞いて、文字おこししたり要約したりする課題があって、「きつくね?」って当時は思っていましたが、今は全然優しかったなって思えます。また、もっと本を読んでおくべきでした。単純に知識量が増えるし、長文を読むことに慣れます。レポートの時期になって、参考文献を読み漁るのが本当に大変です。本を読むことを苦でなくしておきたかったです。

後輩に応援メッセージ

 大学は新しい出会いや気づきが多く、とても刺激的な場所です。大学に来る価値は絶対にあります。私も受験期は本当に大変で、休みたい、でも休んだら後が怖い、「うわぁぁぁ」ってなりながらも仲間と共になんとか頑張っていました。仲間や先生の存在は大きいです。最大限に頼りながら、自分の望む進路に向かって頑張ってほしいです。ファイト~‼

大学祭の様子
アンブレラ・アート、ですね

次回投稿者の紹介

 次は下関市立大学に通っている上舘萌香です。高校時代は生徒会、部活、郷土芸能、コースが同じでさらに幼馴染なので本当に長い付き合いです。ほぼ家族です。マイペースすぎるのが良くないですが、新しい環境にすぐになじめる適応力と、コミュニケーション能力の高さが本当に尊敬できます。それを活かして大学生活を最高に楽しんでいるみたいなので、ぜひ詳しくお話聞きたいですね!

その他、伝えたいことがあれば

【都留、文大について】
 文大に入学して、私の周りの人たちはとんでもない田舎に来てしまったなんて言っていますが、そんなことはないです。歩いてスーパーもコンビニにも行けて、電車も通っています。地元より全然田舎ではないです。ただ、遊ぶところがない‼ ボーリングとカラオケしかない‼そのためよく東京に遊びに行きます。電車で1時間ちょっとで東京まで行けます。カフェに行ったり、映画を見たり、チームラボに行ったり、イルミネーション見たり、推しのライブに行ったり。都留に帰らずオールで東京で遊ぶことも。大学生になって自由に遊ぶことができるのは、ほんとに最高です。
 また、都留は本当にコニュニティが狭いです。アパートだらけで誰がどこに住んでいるかも自然と分かってきます。外に出ると知り合いによく遭うので、適当な服ですっぴんで気軽に出られないのがマイナスですが、プラスの面も大きいです。友達にすぐ会える!家で一緒にご飯を食べたり、課題をしたり、アニメ鑑賞したり、泊まったりがよくあります。一人暮らしをしながら、時にはシェアハウスしているみたいな感じになります。

おうちで(アットホームなコミュニティが作れます)
チームラボにて
東京や横浜にも遠征して遊びまーす

【バイト】
 「大学生と言えばアルバイトでしょ」ということで、6月から富士急ハイランド前の焼肉屋さんでバイトを始めました。電車で30分くらいのところですが、富士急ハイランドに近い!富士山に近い!始めたての頃はめちゃくちゃテンション上がりました。こういう立地なので、とにかく外国人が多いです。8割外国人のお客さんです。接客が英語だけの日もあります。リスニングとスピーキングの実践経験をめちゃくちゃ積むことができました。上達はしていませんが、、。そこで分かったのは中学英語で全然通じること、ジェスチャーでどうにかなること。時々どうしても通じなくて、英語を勉強しようというモチベにもなります。接客は好きだし結構いいバイト先なのですが、12月で辞めました。忙しすぎるのと、時給が低かったです。私が4万円の損失を出すミスをした時でさえ、怒らず励ましてくれたいい人たちなのですが、違うバイトもしてみたいので、現在探し中です。

【サークル】
 サークルは本当に入ってよかったです。Plentyのほかに卓球やバドミントン、子供たちに勉強を教えるサークルに入っていますが入りすぎでした。バイトで忙しくなり、Plenty以外は行ってないです。会費がもったいなかった・・。
 Plentyでは、本当にいろんな経験をしました。NPO団体の代表の話を聞いたり、他大学の教授や学生と話したり。Plentyメンバーと真剣に支援について考えています。自分にはそこまでの熱量はない、ついていけないかもと思う時も多いですが、得られるものが多いし、周りに感化されて頑張っています。今回の渡航も初めは行く気がなかったのですけど、先輩の熱い思いを聞いて感化されました。2週間の渡航では本当に貴重な経験をしました。アンコールワットやナイトマーケットなど楽しく観光もしました。キリングフィールドやトゥールスレン刑務所など内戦の重く苦しい歴史も学びました。そして渡航のメインである継続支援と村調査も行いました。Plentyがこれまで建ててきた村の小学校の図書館に本を寄付して子供たちにワークショップをした後、一緒に遊びました。知らない日本人が来たのに大歓迎してくれて、笑顔がほんとに眩しかったです。そして、村調査では一軒一軒回って、インフラや教育などの実態についてインタビューしました。「格差がひどい」が率直な感想です。スラム街にも行ってみたのですが、栄えているところはほんとに栄えているが、スラム街や村になると生活水準が一気に落ちる。欲しいものを聞くと、お金かお米という回答が多いし、「お金がないから幸せでない」という回答にはとても心を締め付けられました。この調査をもとに現地の人が本当に望んでいる支援をできるよう、プロジェクトを計画中です。そして、村調査のお礼に小学校にサッカーゴールを建設しました。最後はカンボジアキッズ対Plentyで試合をして、まさかの4-1で負けるという結果になりました。
 この村調査は、私たちと同年代の通訳さんがついてくれてできたもので、通訳さんとはとても仲良くなりました。渡航後、通訳さんが日本に来た時には一緒に遊んだりもしました。この渡航は、ホテルから移動まですべて先輩たちが用意してくれて、本当に感謝しかないし、大学生にここまでできるのだという驚きや尊敬も感じました。渡航に参加して本当に良かった‼

アンコールワットの前で
「遊び」を通してカンボジアの子どもたちを知る、大切なひととき
Plenty では、カンボジアの村の方々をインタビュー調査
カンボジアの子どもたちとサッカーの試合後に記念撮影


みんなにも読んでほしいですか?

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最後まで読んでいただきありがとうございます。 今後とも、岩泉高校をよろしくお願いいたします。