【岩泉高校 魅力化】勉強合宿の先に見えたモノ
3月28日(木)から3月31日(日)まで、3泊4日で勉強合宿を敢行した。この合宿はコロナ禍において何年もの間中止となってきたが、昨年度は人数を絞って実施していた。今年度は新型コロナウイルスが緩和されたこともあり、2年生の進学コース15名全員が参加した。内容は、河合塾仙台校での春期講習の受講を含め、とにかく1日中勉強するというものである。
新幹線での移動を経て、河合塾仙台校に到着。受ける講義は数学と英語の2教科で、どちらも共通テスト対策講座である。講義はそれぞれ90分全4回で、河合塾の講師が直接授業を行う。岩泉高校の生徒たちは、受講生が放つ本気の雰囲気に圧倒されながらも、一生懸命に講義を受講した。
以下、生徒の感想である。
数学の講義は基礎的な内容から始まり、定理や考え方1つ1つの本質を理解するような内容だった。英語の講義は、リスニングの解き方が生徒たちの印象に残ったようである。
1日目は午後1時から午後7時まで講座の受講や自学自習を行い終了した。
2日目は朝の8時30分から午後7時まで、約10時間を学習に充てた。引率した岩泉高校の小竹・五日市両教諭も講義を行うなど、講座受講の合間にも更なる知識の習得に励んだ。生徒たちは、10時間学習は意外とできるものだ、という感想を持ったようだ。そう、
1日中勉強なんて、やろうと思えばできるのだ。
それが分かっただけでも、この合宿に価値はある。
3日目は、午前中に東北大学と東北学院大学を見学した。東北大学は青葉山キャンパスと川内キャンパス、東北学院大学は五橋キャンパスの見学を行った。生徒たちは、大学の広さや規模の大きさに圧倒されていた。サークル活動の様子も見られ、その自由で楽しそうな姿に生徒たちは胸を躍らせ、大学進学への意欲を高めたように見えた。
東北学院大学ではリハーサル中の吹奏楽部の演奏を見学させていただき、そのスケールの大きさと迫力に度肝を抜かれた。また、講義棟はガラス張りで階層が高く、そのオシャレで都会風な建物に、生徒たちの心は躍っていた。(徒歩で移動したため、疲れもあったようだが…)
河合塾に戻り、春期講習の受講や自習、そして引率教員の講義と淡々とノルマをこなしていく。生徒たちの表情には慣れも見られる。
書き忘れていたが、生徒たちは、自由に食事をとっている。仙台の街並みを歩き回り、各々好きな所で食事した。中には牛タンやずんだなど、仙台の名物を堪能した者も多かった。
最終日の4日目も朝から講義や自習をこなし、新幹線に乗って帰路につく。生徒たちの心には、火がついたようである。
いよいよ彼らは3年生である。進路活動は生徒自身の取り組みであり、決して教員が頑張り続けるだけのものではない。教員は補佐であり、実行するのは生徒自身である。とはいえ、我々は全力を尽くして彼らの進路を支援する。それに彼らは応えてくれるだろうと、今回の合宿で確信を持てた。
新課程完成1年目。彼らが進む道は、決して平坦なものではない。それでもなお、岩泉高校の生徒はその険しい道を、一歩一歩力強く歩いてくれるはずである。彼らの前には希望が広がっている。合格という2文字を勝ち取るまで、そしてその先も、彼らは進み続ける。(文責:教務課 五日市 純哉)